夏の茶ノ会を終えて(7/20)

2025年07月21日

7月20日 夏の茶ノ会無事に終了いたしました。とってもとっても暑い中、ご参加いただきありがとうございました。

今回も前回に引き続き、「利休七則」をテーマに、利休が残した茶の湯の七つの心得を心に留めながら稽古を進めました。

花は野にあるように(自然体でいること)

亭主はその日の茶会に想いを込めてお花を活けます。自然に咲く花そのままではなく、野に咲く花の美しさと自然から与えられた命の尊さを表現することに、真の意味があるのだと思います。この「引き算の美学」を意識して、今回手びねりで作った一輪挿しに、小さな紫錦唐松を活けてみました。

夏は涼しく、冬暖かに

現代はスイッチひとつで室内の温度を快適に保てますが、利休の時代にはそのようなものはありませんでした。季節感を大切にし、夏なら床に「涼一味」などの言葉をかけたり、見て涼しいお菓子を創作するなど、ここちよい空間を提供する心、相手を思いやる気持ちですね。

お菓子は、檸檬が入った錦玉と白小豆に甘夏を入れた爽やかな主菓子、メロンを閉じ込めた涼しげな色を表現した水菓子と冷やしぜんざいを手作りして、お茶と一緒に楽しんでいただきました。

午前の会では、初めてKさんがご参加くださり、手製のお菓子や小豆の炊き方に興味を持っていただきました。社中の方々ともすぐに打ち解け、新たな縁に感謝をして、温かな気持ちに包まれました。

午後の会では、素敵な夏の着物コーディネートのお二人が涼やかな風を運んでくださり、いつもインスパイアを受けています。今年前半にお二人の表現する世界を拝見する機会があり、その生き方に尊敬と魅力を感じています。

暦の上では明日から大暑。暑い季節が続きますので、体調に気をつけてお過ごしください。

次回は暑さが少し和らぐ頃、9月14日の茶の会を楽しみにしています。

お茶:京の調(とらや)菓子:滝しぶき(嚴邑堂)、緑風(メロン水菓子・手製)、冷やしぜんざい(手製)