2025年今年を振り返る
いよいよ今年もあとわずかとなりました。
年末年始は帰省して新潟で過ごす予定です。
今年を振り返ってみると、茶の湯ワークショップの名称を「季節の小さな茶ノ会リンデ」と新しくし、
2ヶ月に一度のリズムで、6回の会をひらくことができました。
毎回、利休が残した七つの心得「利休七則」を手がかりに、茶の湯を通して日々の暮らしを見つめ直す時間となりました。紐解いていくほどに、ささやかな日常の中にも気づきやヒントが隠れていることを実感する一年でした。
また、世界的な抹茶ブームの影響で、これまで手ごろに購入できていた抹茶が手に入りにくくなる出来事もありました。そんな中、以前から親しくしている京都のお茶屋さんでは、登録してある名前と住所を伝えるだけで、変わらず大切に対応してくださり、信頼関係が商いへとつながっていくことを、あらためて感じました。
生活面では、今年前半は感染性胃腸炎やケガなど、思うようにいかない時期もありましたが、
9月から4年半ぶりに再開したジャザサイズをきっかけに、週2回体を動かす習慣が戻り、少しずつ調子も整ってきました。仲間に支えられながら、ライフワークとして続けていきたいと思っています。
仕事では、AIの活用が日常のものとなり、「こんな時代が来るなんて」と驚きながらも、事務作業をあっという間に助けてくれる心強い存在となりました。20年続けてきた記念のイベントも無事に終え、
社会貢献の仕事は「続けること」にこそ意味があるのだと、しみじみと感じています。
来年は、明治39年(1906年)にニューヨークで刊行、世界中で翻訳され読み継がれてきた岡倉天心著『茶の本』をテーマに、川口葉子さんによる意訳本『本のお茶』(角川文庫)の言葉のエッセンスを季節ごとに味わっていく予定です。
社中の皆様と2ヶ月に一度、真心をこめて一椀の茶を点て、季節を感じ、きものを楽しみ、心を整える時間をご一緒できたことが、何よりの励みとなりました。
今年一年お付き合いいただき、ありがとうございました。
室内の水耕栽培のヒヤシンスとベランダの球根から小さな芽が顔を出しました。冬の終わりの先に、明るい春を感じます。
どうぞ佳いお年をお迎えください。
